公務員の話

【公務員の話⑪】地方公務員の税務職員はどんな仕事をしているの?Part3(仕事の種類シリーズ③)

もぐすけ(@yuupro2020)です

地方公務員ってどんな仕事をしているんだろう?

というギモンを解決するためにスタートした「仕事の種類シリーズ」ですが

第3回の今回は

「地方公務員の税務職員はどんな仕事をしているの? Part3」

をお送りします

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※ 他の都道府県や市町村によって細かい部分は違ってくるのでご了承ください

地方公務員のお仕事 ~税務職員編 Part3~

「Part1」では窓口業務」

「Part2」では「税金の課税業務」を 紹介しましたが、今回は

税金の徴収業務」の仕事をご紹介します

「徴収業務」はどんな仕事?

① 税金を滞納している人への「支払いの催促」

② 催促しても支払いに応じない人に対する「財産の差し押え」

③ 納税者からの支払方法などの「相談対応」

税務職員の仕事の中でも1番イメージしやすく、そしてキツイと思われている仕事ですが、実際もそのとおりです(笑)

では、実際にどんな仕事をしているのかをざっくり紹介します

① 税金を滞納している人への支払いの催促

〇 税金の支払期限を過ぎても支払わない人(未納者)に対して、支払いの催促をします

〇 催促の方法は「催告書」などの手紙を送ったり「電話」「家宅訪問」などの方法があります

「税金の徴収業務」の仕事は、税金の支払期限を過ぎたあとに未納者へ「督促状」という手紙を送り、それでも支払われなかった時点からスタートします

 

「督促状」というのは、支払期限を過ぎたあとに未納者へ必ず送らなくてはならない手紙で、この手紙に書いてある期限までに支払いがあれば「税金の徴収業務」の出番はありません

法律では

「督促状を発送してから10日以内に支払いがない場合は、未納者の財産を差し押さえなければならない

と決められていますが、ほとんどの場合は追加で何度か催促をして、それでも支払いがなければ「財産の差押え」をします

それをしていくのが「税金の徴収業務」のメイン業務です

 

催促の方法は主に

● 「催告書」などの書類を未納者へ送る

● 「電話」をかけて支払いを催促する

● 未納者へ「家宅訪問」する

といった方法があります

 

私が新人のころだった約15年前は、「催告書」を送りつつ積極的に「電話」や「訪問」をしていました

しかし、現在は職員数が減ったり「振り込め詐欺」などの特殊詐欺が増加しているので、文書を送るのがメインの役所が多いかもしれません

 

私が担当していた時代は、18時~21時くらいまで残業しながら、たくさんの未納者に電話したり夜間に未納者宅へアポなし訪問をしていました

今ならヘタをすれば「振り込め詐欺」と間違われて警察に通報されるかもしれませんね

 

仕事とはいえ、夜遅くに電話したり家に突撃したりするのはキツかったです

相手が寝てたり晩酌中だった時はホントに最悪でした・・・

 

最恐に怖かった思い出は、とある未納者の住所に行ってみると、豪邸の前にピカピカな黒塗りの「ベンツ」「BMW」の最上級セダンや「セルシオ」「クラウン」といった高級車たちが並んでいました

もう、誰がどう見ても893の家というのは明らかだったのですが、未納者の住所が間違いなくそこになっていました・・・

「怒らせたらこの世から消されるかもしれないな」

とか考えながら、手をブルブル震わせてピンポン鳴らした結果、誰も出てこなくて心の底からホッとした思い出があります

 

こんな経験ができるのも税務職員ならではですね(笑)

② 財産の差し押さえ

〇 財産調査をしながら、「差し押さえが可能なモノ」を探します

〇 支払の催告をしても連絡がなかったり支払いに応じない未納者に対して「財産の差し押さえ」をします

〇 未納者名義のものであれば、ほとんどの財産を差し押さえることができます

「支払いの催告」をしても相談がなかったり、まったく支払いに応じない未納者に対して「財産の差し押さえ」をします

「税金の徴収業務」に携わる職員には「徴税吏員」という身分が与えられるのですが、この身分を与えられた職員は

「独断で財産の差し押さえ」が可能となります

これってものすごい権限だと思いませんか?

 

極端な話、上司の許可を得ていなくても「徴税吏員の判断」だけで差し押さえをすることができ、採用されたばかりの新人であっても「徴税吏員」の身分が与えられます

 

ですが、実際に差し押さえをするときは、上司と未納者の状況などを詳しく打ち合わせをするので、「職員が暴走して差し押さえをする」ということはありません

 

差し押さえることができる財産は「預貯金」「給料」「不動産」はもちろん、「自動車」や「生命保険」「事業の売掛金」など、未納者名義の財産であればほとんどが対象となります

 

また、徴税吏員には「未納者の財産の有無を調査する権限」も与えられていますので、預貯金や勤務先を調査したり、生命保険の有無などを調べることができます

さらに、家宅捜索に入って家財などを差し押さえることも可能です

数ある地方公務員の職種のなかでも、一人の職員にこれだけ強大な権限が与えられるのは「徴税吏員」くらいです

 

公務員の仕事の中で1番キツかったのが、「未納者の財産の差し押さえ」ですね

もしかしたら

一般人には絶対できない権力を振りかざすことができるのに?

と思うかもしれませんが、実際に差し押さえの場面になると怖くて手が震えますよ

 

「自分が財産を差し押さえたせいで、相手の生活や会社の経営を破綻させてしまうかもしれない」

と思うと、ホントにプレッシャーでした

 

なかには正義感が強い人もいて、差し押さえが好きだと言っていた職員もいましたけどね

 

あとは、差し押さえをされた未納者が鬼のように怒鳴り込んでくることがあるので、その相手もホントにキツかったですね・・・

話をしようとしても聞く耳をどこかに落としてきているので、最初の10~15分くらいは相手の怒鳴り声をひたすら聞くしかなかったです

税務職員の仕事をしていると、相手から怒鳴られるということにはホントに慣れますよ

支払方法などの相談対応

〇 未納者からの支払いについての相談に対応します

〇 未納者の家計状況などの話を聞きながら、「支払いを猶予」したり「分割払い」など、未納者に合った支払い方法を提案します

支払いの催促や財産の差し押さえだけが「税金の徴収業務」の仕事ではありません

未納者から支払いの相談があったときは、状況を聞いてベストな支払方法を提案していくという役目もあります

 

未納者の状況は人それぞれなので、相手の状況に応じて「支払いの猶予」「分割納付」などの選択肢を提示しながら、可能な支払方法を未納者と一緒に考えていきます

「猶予できる期間」や「分割の回数」に明確な制限はないですが、支払期限を過ぎると「延滞金」が発生するので、単純に先延ばしすればよいわけではないのが難しいところです

 

税の知識はもちろん、相手との駆け引きや高度なコミュニケーション力が求められる業務です

さいごに

前回までに紹介した「窓口業務」や「税金の課税業務」は、納税者に対して丁寧な対応を求められることがほとんどなので、どちらかというと「接客業」に近い仕事でした

 

一方、今回紹介した「税金の徴収業務」は丁寧に対応しつつも、時には心を鬼にして強い対応をしなくてはならないので、寧すぎても務まらない仕事です

 

そして、未納者の多くは事業や生活が厳しい状況なので、時にはいろいろと辛いことも言われます

さらに、時には相手の財産を差し押さえなければならないので、「相手の生活に影響を与えてしまうかもしれない」というプレッシャーもあります

 

慣れていけばメンタルは鍛えられますが、他の税務職員の仕事よりも「性格的な合う合わない」が出やすい仕事かもしれません

私は1年間だけの経験でしたが、まったく合っていませんでした

上司からは「丁寧すぎ」とか「優しすぎ」と注意されていたので、性格的に合っていなかったのだと思います

 

Part1から3回にわたってご紹介してきた「税務職員の仕事」も今回で最後ですが、少しでも様子が伝われば嬉しいです

それではまた!

ABOUT ME
もぐすけ
元地方公務員&投資診断士の脱サラ中年 「もぐすけ」です。 誰もが思いそうな素朴な疑問 (略して「そぼぎ」) について情報発信しています。

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