お金の話

【お金の話⑬】なぜ財務省はケチで国の財政収支(プライマリーバランス)の黒字化にこだわるの?

こんにちは、そしてこんばんは もぐすけです。

2020年2月頃から猛威を振るい始めた新型コロナウイルスにより、日本国民の心身はもちろんのこと、経済にも大打撃を与えています。

そんな中、日本政府は対応が非常に後手後手になりながらも

【国民一律に10万円の現金給付】

【中小事業者への持続化給付金】

などの経済対策を実施しています。

しかし、国民一律の現金給付にしても、最初に決まった内容は

【昨年から大きく収入が減った世帯のみに30万円を給付】

という内容で、予算規模は約4兆円でした。

その後、国民からの批判や公明党の働きかけなどにより、土壇場で国民一律に10万円(予算規模約12兆円)となりましたが、きっとこの時に誰もが思ったのは

財務省はなんでこんな大変な時でもドケチなんだ?

という怒りやギモンではなかったでしょうか?

ということで今回は

【なぜ財務省はケチで国の収支黒字化にこだわるのか】

について、私の個人的な考えも入っていますがお伝えしていきます。

なぜ財務省は国の収支黒字化にこだわるのか?

【財務省設置法】という法律に書かれている【財務省の任務】の内容が最大の原因

〇 財務省の任務の1つに【健全な財政の確保】ということが書かれており、これが【財政の黒字化】であると解釈されている

〇 財務省は良くも悪くもこの任務を忠実に実行しているだけ

〇 国の財政を黒字化しないと破綻すると考えている

〇 あくまで【健全な財政の確保】が目的で、公務員は不況でも生活が破綻することがないため、民間企業で働く国民の苦しみを考えるマインドを持てない

財務省設置法とは?

たぶん初めて聞いた法律ではないでしょうか。

【財務省設置法】とは、その名のとおり【財務省】という行政機関を設置することや、財務省の任務や担当する業務などを定めた全27条からなる法律です。

私も調べる前はまったく知りませんでした^^;

財務省の任務

財務省の任務については、【財務省設置法】第3条において次のように書かれています。

(任務)
第三条 財務省は、健全な財政の確保、適正かつ公平な課税の実現、税関

業務の適正な運営、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保並びに造幣事業及び印刷事業の健全な運営を図ることを任務とする。

ちなみに、前身の【大蔵省】を設置していたときの法律【大蔵省設置法】にはこのようなことは書かれておらず、2001年に大蔵省に代わって財務省が設置されたときに始めて登場しました

そしてこの【健全な財政の確保】の具体的な内容が、現在のところ【国の財政収支の黒字化】と解釈されているわけです。

個人的には収支の黒字化だけではなく、不況の時は思い切った減税や公共投資などで景気をよい方向に向かわせ、経済を活性化することも【健全な財政の確保】に繋がるんじゃないかと思うのですが、残念ながらそのような考えはないようです。

財務省は法律どおりに仕事しているだけ?

公務員というのは、法律で決められていることに忠実に従わなければなりません。

そのため財務省の職員は、【財務省設置法】で決められている【健全な財政の確保】のために忠実に仕事をしているだけなのです。

なので、たぶん

景気をよくしよう
増税して国民を困らせてやろう

ということは考えていないと思います。

給付金をケチったり消費税を減税しないのも、国民を苦しめようとしているのではなく、あくまで【健全な財政の確保】を達成しようとしているだけなのだと思います。

こう聞くと

なぜ公務員は柔軟に考えることができないんだ!!

という怒りを覚えると思いますが、残念ながら公務員は法律で決まっている以外のことができないんです

たとえば

コロナ禍で国民が苦しんでるから消費税を減税しよう

と国会議員が言い出したとしても、財務省としては減税すると

【健全な財政の確保】

ができなくなってしまうと考えるので、その考えを全力で止めに入ります。

当然、公務員なので政治介入はできませんが、減税しようと考えている国会議員をあの手この手で必死に説得したりするわけです。

国の収支が黒字化しないと破綻すると考えている

財務省は何かあるたびに

【日本は世界的有数の借金大国で、借金は1,000兆円を超えている】

【国の収支を黒字化しなければ破綻してしまう】

ということを理由に、不景気下にあっても消費税を増税したり、支出を可能な限り絞ろうと考えています。

ですが、国が財政破綻するという考え方は2003年の時点で財務省自身が否定しています

その理由はこちらの記事でまとめていますので、あわせてご覧ください。

【お金の話⑨】国の借金(国債)は国民の借金ではない理由(財務省とマスコミに騙されないで!)2020年5月8日に報道された「国の借金が1,114兆5,400億円となり過去最大を更新。国民1人当たりの借金は約885万円となった」という記事について、なぜこの報道が誤っているのかというのを解説します...

民間企業で働く国民の苦しさがわからない

ご存じのとおり、公務員は不景気でクビになることもないし、給料がもらえなくなることもありません。

そのため、民間企業で働いた経験のある職員は別として、財務省で働いている経験しかない職員にとっては、不景気になったら国民はどれだけ苦しい生活を強いられるのかということがわかりません

もちろん、民間企業の給料が下がれば公務員の給料も下がるし、【GDP】や【民間給与額の調査結果】などのデータを分析して景気を把握することはしているでしょうが、それを見ても

ふーん、景気が悪いんだー

くらいにしか思っていないはずです。

自分で痛みがわからないんだから他人の痛みなんてわかるはずもありませんし、あえてそれをわかろうともしないはずです。

そしてわかっていることはただ1つ

自分たちは国を財政破綻させないために【健全な財政の確保】をしなければならないという考え方だけです

国が財政破綻するという考え方がそもそも間違っているんですけどね・・・

さいごに

今回の内容は、私自身が過去に公務員を経験してきて感じたことも含めて書いているので、少し偏った考え方かもしれません。

もちろん、財務省の中にも

【国の景気をよくして、国民に幸せになってもらいたい!!】

と考えている職員もいると思います。

しかし、幹部も含めて財務省という組織自体が

【健全な財政の確保(収支の黒字化)】

を考えている以上、そんな素晴らしい考えもかき消されてしまいます。

唯一の方法は、国会議員が認識を改めたうえで財務省設置法を改正して【健全な財政の確保】という文言を削除し、財務省の考え方を改めさせることしかありませんが、まだまだ難しい気がします・・・

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました!

ABOUT ME
もぐすけ
元地方公務員&投資診断士の脱サラ中年 「もぐすけ」です。 誰もが思いそうな素朴な疑問 (略して「そぼぎ」) について情報発信しています。

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