公務員の話

【公務員の話⑥】公務員が不祥事を起こしたらどんな懲戒処分を受けるの?

こんにちは、そしてこんばんは もぐすけです。

2001年に放送が開始されて大人気となったTVドラマ【HERO】をきっかけに検察官という職業が脚光を浴びましたが、それから約20年の2020年、まったく違った形で再び検察に国民の注目が集まることになりました。

2020年5月21日、渦中の黒川 東京高検検事長が

【報道記者との賭け麻雀を認め、検事長を辞任】

という非常にショッキングなニュースが流れました。

そして、下された処分は【訓告処分】でした。

公務員の懲戒処分について詳しくなくても、何となく軽い処分の部類に入るような感じがしますよね。

そこで今回は、訓告処分の内容も含めて

【公務員が不祥事を起こしたらどんな処分を受けるのか?】

というギモンについてざっくり解説していきます。

不祥事を起こすとどのような処分を受けるのか?

〇 犯罪行為の場合は、刑法に基づく刑罰を受ける

〇 問題行為が確定した後、国家公務員法や地方公務員法などで決められている懲戒処分を受ける

〇 処分は重いものから順に【免職】【停職】【減給】【戒告】の4種類

〇 【訓告】は懲戒処分には含まれていない

わかりやすい例として、今回の黒川検事長のパターンを例にして解説していきますので、国家公務員のケースとなります

地方公務員についても、法律こそ違いますが内容はほとんど同じです。

刑法による処罰

起こした問題が犯罪行為であることが裁判で確定した場合、当然ですが刑法による刑罰を受けることになります

もし捜査により賭け麻雀の事実が認められて起訴され有罪となった場合は

【賭博罪(刑法第185条)】

に該当するため

【50万円以下の罰金又は科料】

という刑罰を受けることになります。

国家公務員法で決められている懲戒処分を受ける

国家公務員が非行や違法行為(非違行為といいます)を行った場合の制裁については【国家公務員法 第82条】という法律で決められています

【国家公務員法】
(懲戒の場合)
第八十二条 職員が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、これに対し懲戒処分として、免職、停職、減給又は戒告の処分をすることができる
一 この法律若しくは国家公務員倫理法又はこれらの法律に基づく命令(国家公務員倫理法第五条第三項の規定に基づく訓令及び同条第四項の規定に基づく規則を含む。)に違反した場合
二 職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合
三 国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合

これだけでは

【どのような非違行為があった場合にどのような処分をするのか】

 

という細かい部分がわからないため、国家公務員の場合は【人事院】という機関において

この法律に基づいた

【懲戒処分の指針】

 

というのを定めています。

【出典:人事院HPより】
長いので一部を抜粋していますが、この指針を基にして懲戒処分の重さを決めています。

懲戒処分の種類

国家公務員法第82条で定められている懲戒処分の種類は、処分内容の重い順に【免職】【停職】【減給】【戒告】の4種類です。

免職

国家公務員の懲戒処分として最も重い処分で、簡単な話は【クビ】です。

懲戒免職となった場合、対象者が20歳以上であれば職名と氏名が公表されるため、再就職が非常に難しくなります。

また、退職金も非違行為の内容などに応じて一部 or 全額がカットされる場合があります。

停職

免職に次いで重い処分で、【出勤停止】という意味です。

停止の期間は非違行為の内容などに応じて、最短で1日~最長で1年間です。

当然、停職期間中は給料の支給はありません。

減給

一定期間の給与カットのことです。

国家公務員の場合は、期間は最長で1年、カット率は20%以内と決められています。

戒告

管理監督者からの厳重注意です。

口頭だけではなく、書面で注意内容を告知され、反省を促されます。

一見、軽い処分のように見えますが、職員の人事記録に残るため、その後の昇進や昇給などに影響が出ることになります。

【訓告】は懲戒処分ではないのか?

国家公務員の【訓告処分】については、法律上は懲戒処分に含まれていません

【懲戒処分をするほどではないが、問題のある行為】

があった職員に対し、任命者が内部的な決まりに基づいて文書や口頭で注意します。

やることは【戒告】と似ているのですが、【訓告】は職員の人事記録には残らないため、その後の待遇などには影響がありません。

が、国家公務員は訓告を3回受けると戒告処分1回と同様の不利益を受けます。

さいごに

今回は、黒川検事長のケースを例に【公務員の懲戒処分】について解説してきました。
ちなみに、黒川検事長が自分で認めている
【賭け麻雀】
については、人事院の懲戒処分の指針で
【出典:人事院HPより】

(9)賭博

ア 賭博をした職員は、減給または戒告とする。

イ 常習として賭博をした職員は、停職とする。

と明記されています。

あれ??

黒川検事長って【訓告】って発表されてるけど?

と思われたのではないでしょうか。

実は、指針はあくまで処分を決める際の【参考】なので、最終的には任命権者(内閣)が

【非違行為の内容を総合的に判断して決める】

ことになります。

でも、本人が賭博麻雀を認めていて、人事院の指針にはっきりと処分内容が書いてあるのに【訓告処分】で軽く済ませてしまうとは、何らかの力が働いたと思われてもしょうがない気がします。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました!
ABOUT ME
もぐすけ
元地方公務員&投資診断士の脱サラ中年 「もぐすけ」です。 誰もが思いそうな素朴な疑問 (略して「そぼぎ」) について情報発信しています。

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