お金の話

【お金の話㉓】MMT(現代貨幣理論)ってなに??

こんにちは、そしてこんばんは もぐすけです。

最近、ニュースやインターネット上で「MMT」という謎の単語を耳にしたことがありませんか?

国の財政赤字の話のタイミングなどで出てくるようになってきたのですが、今回は

「MMTって一体なんなの?」

というギモンを、初めて聞いた人向けにざっっくりと解説していきますので、ぜひ最後までご覧くださいね。

ちなみに今回は「国債」の話が出てきますので、もし国債のことがわからなければ、こちらの記事を読んでからご覧いただくとわかりやすいと思います^^

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MMT(現代貨幣理論)とは?

〇 「MMT」とは(モダン・マネタリー・セオリー)の略で、日本では「現代貨幣理論」と呼ばれている

〇 「いくつかの条件を満たしていれば、政府はどれだけ借金しても破産しない」という考え方

〇 破産しないどころか、経済を成長させるには欠かせない考え方だと主張している

〇 理論上は無限に借金することができるが、現実的な限度はある

言葉の意味

MMTとは、アメリカの【ステファニー・ケルトン】という経済学者が提唱したお金に関する考え方で【モダン(M)・マネタリー(M)・セオリー(T)】の頭文字をとったものです。

日本では【現代貨幣理論】とも呼ばれています。

日本語では何のことかよくわからないと思うので、とりあえず【MMT】という単語だけ覚えておけばOKです。

MMTの考え方

この考え方を一言で表すと

【いくつかの条件を満たしていれば、政府はどれだけ借金しても破産しない!!】

という考え方です。

借金をどれだけしてもOKなんて、とても信じられませんよね!

財務省も池上さんも

【日本は借金が多すぎて今にも破産しそうです!!】

なんて言っているのですから、それとは540°くらい反対の考え方ですね。

 

なぜこのような考え方ができるのかというと、最大の理由は

【国が自分でお金を作ることができるから】

です。

私たちのような一般家庭や企業の場合は、もちろん自分でお金を作ることはできないので、借金が増え続けていくといつかは破産しちゃいますよね。

ところが国(政府)は【自分でお金を作る能力】があるため、いくら借金が増えたとしてもその分のお金を自分で作って返せばいいだけなので、破産することはまずあり得ない】という考え方です。

ほかにもいくつかの条件がありますので、下段であらためて解説します。

経済成長のためには欠かせない考え方?

お金の基本的な考え方として

【誰かの借金(負債)は誰かの資産となる】

というのがあります。

 

例えばあなたが100万円の借金をして車を買ったとします。

そうすると、あなたにとっては100万円の借金(負債)となりますが、あなたに車を売った自動車販売店にとっては100万円の収入(資産)となります。

 

これと同じ考え方が国(政府)と私たちとの間にもあります。

1番わかりやすい話としては、2020年に国(政府)から日本国民全員へ10万円が給付されました。

この給付金の予算は、国(政府)が国債を発行して用意しました。

ということは国(政府)にとっては【借金】ですよね。

一方で私たち国民はどうでしょうか。

10万円をもらうことになるので、日本国民全員の【資産が10万円増える】ことになりますよね。

 

ということは、国(政府)の【借金(負債)】というのは、国民にとっては【収入(資産)】となります

そのため、MMTを肯定する経済学者などは

【国(政府)がどんどん国債を発行して国民のために使えば、国民の資産が増えて経済が成長できる】

だから不況の時こそMMTの考え方を取り入れるべきだと考えています。

MMTが成立する条件

そんな夢のようなMMTの考え方ですが、それを実現するためにはいくつかの条件があります。

【MMTの条件】

① 自国の通貨を発行できること(通貨発行権がある)

② インフレ(モノの価値が上昇)状態ではないこと

③ 自分の国の通貨で国債を発行できること(自国通貨建ての国債)

① 自国の通貨を発行できること

MMTが成立するための大前提としては、まず【自分の国のお金が発行できること】が必要です。

なぜかというと、MMTは【借金を返すためにお金を自分で作って返す】ことが可能でなければ成立しないからです。

もし自分の国でお金を作ることができなければ、そんなことはできないですよね。

そのため日本やアメリカ、イギリスなどのように自国で通貨を発行できる国はこの理論が成立しますが、例えばユーロ圏の国(ギリシャやフランスなど)のように自国の通貨を持たない国では成立させることができません

② インフレ(モノの価値が上昇)の状態ではないこと

MMTでは、政府がどんどん借金をして公共事業などにお金を使っていくことになりますので、日本国内にお金がたくさん出回っていきます。

そうすると、お金の価値が下がることによりモノの価値が上昇し【インフレーション】が発生します。

さらにお金が出回り続けると【インフレーション】がどんどん加速し、いわゆる【ハイパーインフレ】が起きる可能性が出てきます。

そのため、理論上は政府はいくらでも借金をしてお金を使うことはできるものの、現実的にはインフレ傾向が強くなると、さすがにお金を使うのを抑えなくてはなりません。

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③ 自分の国の通貨で国債を発行できること

例えば現在の日本の借金がすべて米ドルだったとすると、日本は破産してしまいます。

当たり前ですが日本で米ドルを作ることはできないので、自分でお金を作って返すということができないからです。

私たち一般家庭の借金と同じようなものですね。

現状の日本ではMMTが成立するの?

現状の日本では【MMTは成立します】

その理由を先ほどの条件に当てはめて検証してみましょう。

① 自国の通貨を発行できること

もちろんですが、日本は【円】という自国通貨を発行することができるので条件クリアです。

② インフレ(モノの価値が上昇)の状態ではないこと

【日本はデフレが続いている】と言われていますが、日本の物価はどのように推移しているのかを見てみましょう。

[日本のインフレ率(消費者物価指数の対前年比 %)]

【出典:三橋貴明 氏ブログ[2019年、本当に消費税は増税されるのか](2019/1/4)より】

横軸は2003年1月から2018年11月までの時間軸で、縦軸は物価の対前年の上昇率(%)を表しています。

3本のグラフがありますが、黒い線(コアコアCPI)だけを見てもらえればOKです。

2018年までなのでちょっと古いですが、パッと見だけでも2014年以外はほとんど物価が上昇していないことがわかると思います。

上昇どころか、前年よりもマイナスとなっているほうが多いですよね。

ちなみに2014年は物価がドカンと上がっていますが、原因は何だと思います??

 

そうです、2014年は消費税が【5%→8%】に増税された年でしたよね!

ですのでインフレとは関係ないです。

 

この表には出ていない2019年の消費者物価指数は、前年と比較して【+0.6%】でした。

2019年も10月から消費税が8%→10%に増税されたので、それの影響も含まれての結果です。

以上のとおり、現在の日本はインフレとはまったく縁のない状況だといえると思います

政府と日本銀行はインフレ率を【毎年2%の増加】となる目標を決めているのですが、それすらもぜんぜん達成できていません。

③ 自国の通貨で国債を発行できること

この条件も日本は問題ないですね。

日本は自国の通貨である【円】で国債を発行しており、現在の借金の残り(国債残高)はほぼ全額【円】でのものです。

 

このように現在の日本の経済状況ならば、MMTの考え方を採用することができると考えられています。

しかしこの理論は、現在のところ【異端の経済理論】や【トンデモ経済理論】などといわれています。

現在の常識では

【国の借金=悪】

【国の借金=国民の借金】

【国の収支をプラスにするのは当然】

が当たり前となっているので、こんな理論はあり得ないと考えるのは当たり前ですよね。

多くの経済学者もこの理論には真っ向から反対しています。

ですが、財務省は過去にこの理論に近いことを言っていたんですよね。

詳しい内容はこちらの記事に書いてありますので、ぜひご覧ください。

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 おわりに

【MMT】は、かつて【天動説】が常識だった時代の【地動説】と似たような扱いを受けていますが、あなたはどう思われましたか?

かなりざっっくりと解説してきましたが、この記事でイメージだけでもつかんでいただくことができたなら嬉しいです。

ちなみに私は、【今の日本なら採用してみてもいいんじゃないかな】と思っています。

少なくとも、国の収支をプラスにする必要は全くないと考えています。

なぜなら、国が支出(公共事業など)を減らし、収入(税金)を増やして黒字になる(=資産が増える)ということは、反対に誰かは赤字(=負債が増える)になるということですよね。

それが誰かというと・・・

 

【私たち国民】ということになりませんか?

財務省が考えていることは、つまりそういうことなんだと思います。

ABOUT ME
もぐすけ
元地方公務員&投資診断士の脱サラ中年 「もぐすけ」です。 誰もが思いそうな素朴な疑問 (略して「そぼぎ」) について情報発信しています。

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