以前の記事で「国や地方公共団体の補正予算」について解説しました

今回は、国が予算を準備するときに切っても切り離せない「国債」についてわかりやすく解説していきます
目次
国債ってなに?
借用書のようなもの
国のお金が足りなくなったときに発行する国は「国債」を民間の銀行や証券会社、保険会社などに引き取ってもらい、返済日に利子をつけてお金を返す
個人でも引き取ることができる
満期は短期(1年以内)から長期(10年以上)まで様々
引き取った国債を誰かに売ったり買ったりしてもOKで、返済日の時点で持っている人が元金と利子をもらう
国債の種類は?
基本的には「財政法」という法律によって「国債を発行してはいけない」と決められている
だが、例外的に「建設国債」と「特例国債(赤字国債)」というのを発行してもよいことになっている
「建設国債」とは、国が公共工事(道路を作ったり建物を建てたりするなど)の費用として発行する国債
「特例国債(赤字国債)」とは、税収が不足しているなどの理由で、どうしてもお金が足りないときに発行する国債
国はどこからお金を借りるの?
主に民間の金融機関や証券会社、保険会社などが引き取る
金融機関や証券会社から個人が引き取ることもできる
日本銀行は、国債を国から直接引き取ることができないが、民間銀行から引き取ることはできる
→ もし、日本銀行が国債を直接引き取ることができると
① 国が国債をバンバン発行
② 日本銀行は政府のグループ会社みたいなもんなので、どんどん引き取る
③ お金が世の中に出回りすぎる
④ インフレが止まらなくなる可能性がある
ということになりかねないため、法律で禁止されている
日本はどれくらい借金があるの?
日本の借金(国債)の累計は2021年3月末時点で約1,074兆円
財務省は
「国民1人当たり約980万円の借金がある」と言っていますが、これは国民をダマすためのウソです
日本の借金の残り(公債残高)は、このように右肩上がりとなっています

【出典:財務省HP】
2019年度の日本の税収は約60兆円なので、それをすべて借金返済にまわしたとしても、返済までに15年くらいかかってしまいます
いかにも「日本が借金まみれでつぶれてしまいそう」なように見せておいて、増税するための口実に使おうとしているだけなので、決してダマされないでくださいね
テレビによく出ているI上さんなんかも同じことを言っているので、本当にタチが悪いと思います
日本は破産しないの?
日本が破産することはあり得ません
現在の状態では、→ I上さんや財務省が「このまま増え続けたら日本が破産する」と言っているのは、増税の口実にしたいだけ
借金のほぼすべては「円」なので、「円」を作ることができる日本がそれを返せなくなることはありませんので安心してください
→ 過去にギリシャが財政破綻したのは、自国通貨ではない「ユーロ」での借金が膨らんだからです
私たち国民が借金しているわけじゃなく、借金をしているのは「日本政府」です
→ そもそも、私たち国民は誰から借金をしているというのでしょうか??
おわりに
私たちの家計では「借金はしないほうがいいもの」ですが、国にとっての借金は公共工事だけではなく、経済が不況になって国民が苦しんでいる時にも必要なものです
例えば、2020年はコロナ禍により国民は自粛を強いられて、店も休業をしなくてはならなくなり、日本経済は大打撃を受けています
そして国は苦しんでいる国民を救うために、事業者に補償金を渡したり、国民一律に給付金を配って生活を助ける必要がありますが、税収ではとても足りないので国債を発行してお金を準備します
ということは、国が借金して国民に使うと、私たち国民にとってはその分のお金が増えることになりますよね
つまり「政府の借金」というのは、言い換えれば政府が国民に使ったお金の累計額ともいえるので、財務省の表に出ている「国民1人当たり 713万円」というのは、国民の借金ではなく、「国民の資産」になっているということです
当然、日本政府は返済していかなくてはならないですが、「円」を作ることができる限り返済不能に陥ることはありません
それではまた