今回は2020年11月10日(火)の両学長(リベラルアーツ大学)の動画を3分でわかるように解説します
テーマは、投資初心者のための「インデックスファンド選びの4つのポイント」です
「動画を見る時間がないけどポイントは知りたい」
「動画を見た後のおさらい」
などのお役に立てば幸いです
目次
テーマ ~インデックスファンド選びの4つのポイント~
【初心者向け】インデックスファンド選びの4つのポイント【株式投資編】
視聴者からの質問&両学長の答え
資産運用にチャレンジしたいと思い、投資信託の購入を考えています
アメリカの会社に投資したいので、S&P500と連動する投資信託(インデックスファンド)を探しています
しかし、候補が10種類以上もあるので選択に困っています
どれもS&P500と同じように動くのでしたら、なにを選んでも同じなのでしょうか?
「インデックスファンドを買う前に、連動する指数を自分で決める」という質問者の考え方は大賛成です
インデックスファンドを選ぶ際には
① コスト
② トラッキングエラー
③ 純資産残高
④ 信託期間
のポイントを確認することが重要なので、わかりやすく解説します
解説 ~インデックスファンド選びのポイント~
① コスト
投資信託を購入する際に必ず確認が必要なのは
① 販売手数料
② 信託報酬
この2つのコストです

これは私がみつけた「某証券会社で売っている投資信託(インデックスファンドではありません)」ですが、費用が以下のとおりとなっています
購入時手数料 | 5.50%(税込) | 投資信託を購入するときの費用 |
信託財産留保額 | 1.00% | 投資信託を換金する時の費用 |
信託報酬 | 4.166%程度(税込) | 毎年かかる費用 |
実績報酬 | ざっくり22% | 利益にかかる費用 |
仮に、この投資信託を100万円分購入したとすると
・購入時:5.5万円(100万円×5.5%)
・毎年の手数料:4.2万円ほど(価格変動しなかったと仮定)
これらが証券会社に取られていき、利益が発生したら実績報酬まで引かれることになります
実感がわかないかもしれませんが、スタート時ですでにマイナスのうえ、もし価格が変動しなかったと仮定すると、10年間で40万円以上が費用として消えていきます
この投資信託の中身は調べませんでしたが、費用が明らかに高すぎなので調べる価値もありません
インデックスファンドにおいては、このような「ムダなコスト」を抑えることがとても重要です
【日本の投資信託はコストが高い!】
日米の平均コストを比較してみると
アメリカ | 日本 | |
販売手数料 | 0.59% | 3.20% |
信託報酬 | 0.28% | 1.53% |
このようにアメリカとは比べ物にならないくらい高く設定されており、金融庁も問題視しています
② トラッキングエラー
インデックスファンドには「目標としている指数(日経225、S&P500など)」がありますが、これらの「指数の動き」と「ファンドの運用成績」の差を表しているのが「トラッキングエラー」です

【出典:動画内】
インデックスファンドにおいては、この差が小さい(トラッキングエラーが低い)ほど「優秀なファンド」です
【トラッキングエラーが「ゼロ」の投資信託は存在しません】
株の取引手数料
解約に対応するための現金
などの理由で全額を株の購入にまわすことができなかったり、お金を預かってから購入までの時間差で価格が変わる場合があるため、どうしても指数との差が生まれてしまいます
③ 純資産残高
「純資産残高」とは、そのファンドに投資されている資金の合計のことです
ファンドの規模を表していますので、金額が大きければ大きいほど「規模の大きいファンド」ということです
純資産残高(ファンドの規模)が大きいと、いくつかのメリットがあります
メリット①:コストが安くなりやすい
メリット②:トラッキングエラーが小さくなりやすい
メリット③:途中で運用中止になる可能性が低い
※ 細かい理由は省略します
投資の世界は「規模」が重要です
ちなみに、2020年11月10日時点での純資産残高ランキング(YAHOO!ファイナンス抜粋)は以下のとおりで、トップは約1兆円という巨大なファンドです

気をつけたいのが、決して「ランキング上位のファンドだから」という理由で選んではいけません
理由はこちらの動画で詳しく解説されていますが、一言でいうと「ダメ商品の可能性が高い」からです
純資産残高の目安としては、30億円以上が望ましいといわれています
④ 信託期間
「信託期間」とは、「投資信託を運用する期間」のことです
確認するポイントは2つあります
・いつから運用されているかを確認するためには、「設定日」という日付を見ます
・この「設定日」が最近すぎないほうが安心です
過去の運用状況を確認できるから
できれば過去3年分くらいを確認できるファンドが理想的です
投資信託の運用を終了する日のことを「償還日」といい、投資信託には
「償還日あり」
「償還日なし(無制限)」
の2種類があります
償還日が近い投資信託を購入すると、すぐに運用が終わって意味がない結果になりますので、必ず運用期間が長い投資信託を購入しましょう
おわりに
投資初心者にとっては、今回の質問者のように「S&P500」といった歴史のある指数に連動したインデックスファンドは、無難な選択肢の1つだと思います(私もつみたてNISAで買っています)
過去に両学長も解説していますが、ファンドを選ぶときに
● 直近の成績が良かったもの
● 銀行や証券会社の窓口で勧められたもの
● 派手に宣伝されている新商品
というのは「ダメ商品」の可能性があるので、初心者が始めるなら「歴史的に裏付けのある指数」に連動した投資信託が無難だと思います
そして、投資初心者にまずおすすめしたいのが「つみたてNISA」です
【つみたてNISAのメリット】
① 楽天証券などのネット証券で手続きすれば、簡単に口座を開設できる
【リンク】楽天証券ホームページ
② ラインナップされている投資信託は、金融庁の厳しい審査を通ったものだけなので「ダメ商品」に当たる確率が低い
③ 利益は非課税(20.315%の税金がかからない)
④ 最大で「年間40万円×20年間」という長期投資ができるので、老後資金を貯めることにも向いている
投資はあくまで自己責任なので、何に投資するかの最終判断はあなたです
ですが過去の両学長の動画を見ていけば、変な投資に引っかかって失敗する可能性はグッと低くなると思います
もし投資に興味があったら、ケガしない程度の金額で少しずつ始めてみてはいかがでしょうか
【オススメの過去動画】
「なぜ投資をする必要があるのか?」という、そもそもの話から詳しく解説している動画ですので、投資をするかどうかの参考になると思います
それではまた