今回は2020年10月18日(日)に両学長が配信された動画の概要をご紹介します
目次
今回のテーマ ~早期リタイアに大切な1つのこと~
【知らなきゃ絶対ムリ】早期リタイアするために「年収」よりも大切なたった1つのこと【会社やめたい】
今回の話題
【視聴者からの質問&両学長の回答】
リベ大でお金の勉強を始めてから、お金が貯まるようになってきました
そして、お金が貯まるにつれて「会社を辞めたい」という気持ちが強くなっています(笑)
とはいえ、私はエリートサラリーマンではないので年収は高くありません
早期リタイアを目指すなら、まずは「高年収」の仕事に転職することが大切でしょうか?
学長ならどこから手をつけるか、教えていただけたら嬉しいです
まずは「①貯める力」を身につけて、次に「②稼ぐ力」を高めて、最後に「③増やす力」を伸ばしていきましょう
なぜこの順番で行動することが
若いうちに会社をやめて
自由に生きることに繋がるのか
という理由を解説しつつ「早期リタイアのための最重要指標」を紹介していきます
解説
早期リタイアのために最も重要な「指標」は、
「年収」
「貯蓄率」
です
この「貯蓄率」というフレーズが、今回の1番大事なポイントなので注目しておいてください
【貯蓄率】=【年間貯蓄額】÷【手取り年収】
【例】
● 年間の貯蓄額:60万円
● 手取り年収:300万円
だとしたら、貯蓄率は
60万円÷300万円=「20%」です
たとえ手取り年収が1,000万円あったとしても、使っている金額も1,000万円(=貯蓄率0%)なら、早期リタイアできる日は永遠に訪れません
逆に、手取り年収が300万円だったとしても、生活費が120万円(=貯蓄率60%)で済んでいれば、10年間働いただけで1,800万円も貯まるので、早期リタイア生活が早く訪れます
年収(=いくら稼いでいるか)
よりも
貯蓄率(=どれくらい貯めていけるか)
のほうが重要
「貯蓄率が重要」ということをパッと見で理解できるグラフを作ってくれた人がいます
ダイヤモンド社から出版されている『FIRE 最強の早期リタイア術』の著者「クリスティー・シェン」さんです

グラフを引用させてもらうと

【出典:DIAMOND online(ダイヤモンドオンライン)】
例えば・・・
● 貯蓄率:10%
● 投資リターン:3%
だとすると

【出典:DIAMOND online(ダイヤモンドオンライン)】
となるので、これでは定年まで働いてリタイアするのと変わらないですよね
でも、貯蓄率を20%、30%と上げていけば、リタイアまでの年数はどんどん短くなってきます
このグラフを見れば、リタイアまでの年数を短くするには「貯蓄率」を増やすのが効果的なのが理解できると思います
そして、このグラフからもう1つわかることがあります
それは
貯蓄率を上げれば上げるほど、投資リターンの影響が小さくなる
ことです
理由は実にシンプルで
「複利が効く期間(利益を再投資する期間)が短くなる」
からです
投資の運用利回りの差がでるまでには長い年月が必要なので、リタイアまでの年数が短くなればなるほど、その差が出なくなります
ということで
① 貯める力

【出典:リベラルアーツ大学】
で家計をギュッと圧縮し
② 稼ぐ力

【出典:リベラルアーツ大学】
で収入をアップさせれば「貯蓄率」がアップし
③ 増やす力

【出典:リベラルアーツ大学】
で 利回りを増やす
という順番で力を伸ばしていけば、リタイアまでの年数を効率的に短縮できるというわけです
貯蓄率の高い家計簿さえできてしまえば、年間の投資リターンを1%~5%で調整するのは決して難しい話ではありません
そして
高い利回りを目指す
リスク許容度の高い人は、低い利回りで保守的に運用する
リスク許容度の低い人は、といったように、状況に合わせて資産運用をしながら貯蓄率をさらに高めていけば、必ずゴール(早期リタイア)を迎えることができます
今の日本は「定年消滅時代」といわれ始めています
・何の準備もしてこなかった人は、65歳になっても70歳になってもリタイアができません
・一方で「貯蓄率が重要だ」ということをしっかり理解して行動すれば、遅かれ早かれ、経済的自由となるレベルに到達することができます
・貯蓄率を「10%」から「15%」に引き上げるだけで「働かなくてはいけない年数」を5年も短縮することができます
→ たった「5%のアップ」で自由な人生が5年も増えると考えると、とてもお得に感じませんか?
「サイドFIRE」という考え方
ここまでお伝えしてきたのは、いわゆる「FIRE(Financial Independence Retire Early)」(経済的に自立した早期退職)を達成するために必要な年数でしたが、これを15~20年で達成するとしたら、現実的にはかなりハードルが高いはずです

【出典:DIAMOND online(ダイヤモンドオンライン)】
投資リターンを5%で運用したとしても、貯蓄率が「50%」も必要です
例えば3人家族で毎月の生活費が30万円だったとすると
● 年間の生活費=360万円(30万円×12月)
● 年間の貯蓄額=360万円(手取りの50%)
● 手取り年収=720万円(→ 額面年収は約1,000万円)
が最低ラインになるはずです
30代で1,000万円稼ぎ
贅沢をほとんどしない生活
を15年も続けなくてはならないという「超ハードモード」です
これが理由で、「FIRE」というのは
高年収エリート
仙人みたいな生活をする変わり者
子供がいない共働き家庭
にしか実現できないといわれています
その絶望や諦めを解決するため、両学長が推奨しているのは
「サイドFIRE」です
生活費の半分程度を資産からの収入で、残りの半分を働いて稼ぐという考え方
・生活のすべてを「資産からの収入で賄おう」とするから、膨大な資産額と年数が必要となる
・会社に雇われず「個人で稼ぐ力」を身につけ、ストレスのない仕事(好きな仕事)で毎月10万円でも稼ぐことができるなら、リタイアに必要な資産額は激減する
・一握りの人しか到達できない「FIRE」を目指すより
多くの人が再現性高く到達できる「小金持ち」を目指す
「サイドFIRE」を目指す
といった感じのほうが現実的なのではないでしょうか?
→ 到達までの過程で
稼ぐ力が上がっていつでもリタイアできるような状況になる
ということも十分あり得ます
今回のまとめ
「貯蓄率」をアップさせれば経済的自由に近づく
・早期リタイアまでの年数を決める最も重要な要素は「貯蓄率」
→ 高くなればなるほどリタイアまでの年数が短くなる
・「貯蓄率」を高めるためには
①「貯める力」(→ 家計をギュッと圧縮)
②「稼ぐ力」(→ 収入アップ)
③「増やす力」(→ 利回りアップ)
の順番に伸ばしていくことが重要
・一方で、貯蓄率を重視しすぎて「使う」とのバランスが崩れてしまうと、それはそれで不幸な人生となってしまいます
→ 貯めすぎるのではなく、適度に「使う」ことも必要
おわりに
今回は「早期リタイア(FIRE)」に関する話題でした
「FIRE」という言葉を初めて聞いた時、私は

【出典:KIRIN】
しか思いつかなかったのと同時に
「私のような一般庶民には絶対ムリだ」と思いましたし、それは今でも変わっていません
ですが、精神的にムリがかからない範囲で「貯蓄率」をアップし、将来的に「サイドFIRE」を目指すのであれば、精神的にも物質的にもハードルがグッと下がると思います
そして、貯蓄率アップに最も効果的な「貯める力」を高めるためには、前回の動画で解説されていた
【貯金できない人の特徴5つ】をあらためて確認し、もし該当するものがあるとしたら改善していくのが第一歩ではないでしょうか

「貯める力」は、両学長が掲げている5つの力(貯める、稼ぐ、増やす、守る、使う)の中でも特に重要な力だと思っています
極端な話、とりあえず「貯める力」を特化させておけば、他の力が少しくらい弱い状態でも十分にカバーでき、少しずつサイドFIREに近づくこともできます
ちなみに「増やす力」を伸ばすためには「投資」が必須なので精神的なハードルが高めだと思いますが、基礎練習としては「つみたてNISA」がオススメです
2018年1月からスタートした「少額投資非課税制度」のこと
【特徴】
・最大20年間にわたって分散・積立投資ができ、利益は非課税(通常は20%の税金がかかる)
・金融庁が認めた金融商品(投資信託やETF)から選ぶので、初心者が選んでも危険性が少ない
・毎月の積み立てにより、年間40万円×20年間=800万円までの運用ができる
・毎月の積立金額は100円から可能(証券会社による)
・毎月機械的に積み立てていくので、売買のタイミングを考える必要がない
・途中でも引き出すことが可能(引き出した分を戻すのは不可)
私も2019年9月からつみたてNISAで運用を始めていますが、毎月決まったタイミングで勝手に積み立てられていくので、2020年3月に株価が暴落したときも、特に何も気にせず続けることができました
そして「資産が暴落で減っていったらどんな心境になるのか?」というのも経験することができたので、両学長が推奨する「高配当株投資」へのステップアップに最適な投資方法だと思います
※ 始める際は、金融機関や証券会社の窓口には決して行かず、ネットの証券会社を利用しましょう(楽天証券など)
※ 投資は誰も責任を取ってくれませんので、必ずよく考えながら自己責任で投資しましょう
【オススメの過去動画】
2020年4月22日【資産が少なくてもリタイア可能】「サイドFIRE」の3つの魅力と追い風について【人生論】
わりと最近の動画ですが、後半で解説していた「サイドFIRE」について詳しく解説されていますので、ぜひご覧ください
それではまた