こんにちは、そしてこんばんは もぐすけです。
今回はお金の話の中でもイマイチわかりにくい
【円高ってなに?円高になるとどうなるの??】
という素朴なギモンについて、いつものように難しい話はなるべくナシにしてざっくり解説しますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
ちなみに、以前に解説した【デフレ(デフレーション)】にも関係してくる話なので、もしデフレの意味がわからなければ、こちらの記事を見てからご覧になっていただけるとさらにわかりやすくなると思いますよ。

目次
円高ってなに??
〇 【円高】とは「【円】(の人気が外国のお金と比べて)【高】(い)」という意味だと思ってください
〇 【円】は常に外国のいろいろなお金と人気競争をしていて、【円】の人気(価値)が高くなってくると【円高】になる
〇 例えば【円】と【ドル】で比べたときに、とある理由で円のほうが人気になってくると、銀行や投資家たちは持っている【ドル】を【円】と交換し、その結果【円高】となる
朝やお昼のニュースの中でアナウンサーが
と言っているのを聞いたことがありませんか?
ちょっと意味がわからないし関係なさそうな話だから聞き流しちゃいますよね^^;
でもそんなに難しい話じゃないんで大丈夫ですよ^^
まず、【円】を含めた世界の主要なお金(米ドルやユーロなど)というのは、常に銀行や投資家などから【円 vs ドル】のように1対1のタイマン勝負で人気を比べられています。
そして、人気が出てきたほうのお金はどんどん銀行や投資家たちが奪い合っていくようになり、そうすると片方のお金の価値は上がっていきます。
たとえば、2020年に発生したコロナ禍のときにはマスクの値段があり得ないくらい高騰しましたよね。
つまり【円 vs マスク】の戦いで【マスク】の人気が圧倒的で品不足にもなったので、【円】よりも【マスク】の価値が上がったという感じで、人気があるほうの価値はどんどん上がっていきます。
ちょっと脱線しましたが、先ほどの【円 vs ドル】で人気を比べたときに、【円】のほうが人気になって【ドル】を【円】に交換する銀行や投資家たちが増えてくると【円高】となります。
これをもとに、先ほどのアナウンサーの言っていることを変換していくと
【変換後】
今日の【東京外国為替市場】というお金を交換する場所では、○○の影響で【ドル】よりも【円】のほうが人気が出てきたので、【ドル】を【円】に交換する投資家たちが増え、きのうの【円 vs 米ドル】と比べて【円】の価値が●円▲▲銭だけ【ドル】よりも高くなり、【1ドル】と交換するための【円】は■■■円◆◆銭となっています。
これでもわかりにくいと思うのでざっくり一言で言うと
【ドルに対する円の人気がきのうよりも上がったよ!】
という意味です。
ちなみに、イメージしやすくするために【交換】と書きましたが、実際は【為替レート】という交換するための比率をもとにして、お金同士を買ったり売ったりして取り引きしています。
【為替レートの具体例(円とドルの場合)】
・1ドル / 109円(円を1ドルと交換(買う)するためには109円が必要)
↓【円高になった場合】
・1ドル / 100円(円を1ドルと交換(買う)するためには100円が必要)→円の価値UP!
この取り引きをする場所は【為替市場】と呼ばれていて、【東京外国為替市場】のほかにも世界中に市場があって24時間ずっと取り引きが行われていますが、実は建物はなく、電話やインターネットの世界で取り引きされているのです。
どうして円高は起こるの?
〇 円高が起きる原因はたくさんある
〇 例としては、日本から海外への輸出が増えると円高になりやすくなる
〇 金融機関の預金金利が上がることにより、日本円の人気が上がって円高になることもある
〇 日本がデフレになることも要因の1つ
先ほど解説した【為替レート】は常に変動していて、さまざまな理由で円高になります。
そこで、わかりやすい円高のパターンを3つご説明します。
① 日本から海外への輸出増加による円高
日本から海外への輸出が増加すると、輸出した企業には海外のお金がたくさん入ってきます。
たとえば日本の企業(A社)からアメリカの企業(B社)へ自動車を輸出したとすると
① 日本のA社からアメリカのB社へ自動車を輸出
↓
② B社からA社へ代金を【ドル】で支払い
↓
③ A社は【ドル】を持っていても国内で使えない
↓
④ A社は銀行で【受けとったドル】を【円】に交換
この流れが活発になってくると【ドル】→【円】への交換が多くなるので【円高】になる可能性が高くなります。
② 金利の上昇による円高
たとえば、0に等しい日本の金融機関の預金金利が今から年50%になったとします。
もし預けておけば1年のうちに預金が1.5倍になるというハッピーな状況です。
そうすると国内の人たちはもちろんですが、海外の人や企業も日本の銀行に預金しようと思いますよね!
当然ですが日本の銀行に預金するためには【円】でなくてはならないので、大量の海外のお金が【円】に交換されます。
その結果、【円】の人気が一気に上がって【円高】になる可能性が高くなります。
③ デフレによる円高
日本がデフレになると、物価が下がって【円】そのものの価値が高くなっている状態なので、海外のお金と比べても【円高】になる可能性が高くなります。
円高になるとどうなるの?
〇 海外からの輸入をメインにしている企業は経営が有利になる
〇 海外からの輸入品が安く買える
〇 海外旅行の費用が安くなる
〇 海外への輸出をメインにしている企業は経営が不利になる
〇 海外から日本への旅行客が減るので、観光業などにも不利
〇 外貨預金していた場合、資産が減ってしまう
メリット
【円】の価値が高くなると、海外からモノを買ったときの代金が少なくすむようになるので、輸入をメインにしている企業や個人で輸入している人はコストが安くなって有利になります。
また、原油などの輸入に頼りきっている資源も安くなるので、プラスチック製品やガソリンの値段なども下がりやすくなります。
ついでに、同じ理由で日本から海外旅行先での費用も安くなります。
デメリット
メリットとは逆に、海外への輸出をメインにしている企業にとっては、日本のモノが海外から見ると割高になるため売れにくくなってしまい、経営が不利になります。
また、日本から海外への旅行費用が安くなるのとは逆に、海外から日本への旅行費用は高くなってしまうため外国人旅行客が減り、目当てにしている観光業などはダメージを受けてしまいます。
さらに、【ドル】などの外貨で預金をしている人にとっては、【円】の価値が高くなると交換できる【円】が少なくなるため、結果的に資産が減ってしまうことになります。
さいごに
今回もかなりざっくりですが【円高】について解説してきました。
いろいろなモノを輸入に頼っている日本にとって【円高】になると輸入費用が安くなるのでメリットは多いのですが、一方では輸出産業は経営が苦しくなるので、日本の景気にも影響が出る可能性があります。
次回は【円高】の反対となる【円安】について解説していきたいと思います。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました!