もぐすけです
北海道内の新型コロナ感染者が2021年4月中旬から徐々に増加し、2021年5月9日時点で陽性者数が500人を超えました
札幌以外でも新型コロナの感染者が増加 道が警戒強める
道内では9日、過去最多となる506人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。札幌だけでなく道内各地で感染者が増えていて、道は警戒を強めています。
道内の9日の感染確認はあわせて506人でした。
1日の感染者数としては、8日を100人以上上回り、2日連続で過去最多を更新しました。
このうち、札幌市は327人で、過去最多を更新し、厳しい状況が続いています。
一方、9日は札幌市などを除く道の発表分は142人で、初めて100人を上回りました。
石狩地方で42人、釧路地方で21人、空知地方で19人などとなっています。
岩見沢市では今月2日に行われた成人式のあと新成人どうしが集まった会合で参加者など19人の感染が確認され、道はクラスターが発生したと発表しました。
このように大型連休を境に札幌市以外でも感染者が増えていて、道は感染防止対策を徹底するとともに札幌市との不要不急の往来を控えるよう呼びかけています。
道保健福祉部の廣島孝技監は「全道へのまん延を防ぐことが重要だ。医療が切迫する瀬戸際まで来ており、感染対策を徹底してほしい」と話しています。【出典:NHK NEWS WEB 2021年5月10日付け】
2021年5月9日からは、札幌市を対象に特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」がスタートし、市内の飲食店やカラオケ店に対して営業時間の短縮や酒類の提供を控えるよう要請されましたが、巷では早くも
という声があがっているようです
テレビや新聞ばかり見ていると、感染者数(正しくは「PCR検査陽性者数」)の推移を見せながら恐怖ばかりを煽っているので、そう思ってしまうのも無理ないかもしれません
そこで、今回は私が住む北海道に絞った話になりますが、テレビが決して取りあげないようなデータに着目しながら、道内の新型コロナ感染状況について考えてみたいと思います
目次
分析① PCR検査の陽性者数と陽性率
まず、1日あたりの感染者数(陽性者数)を見て一喜一憂するのは意味がありません
なぜなら、1日あたりのPCR検査数には大きなバラつきがあるので、単純に1日の陽性者数だけでは感染拡大の状況がわからないからです
そこで、PCR検査人数に対する陽性者数を表すものとして「PCR検査陽性率」というものがあり、これが高ければ高いほど市中で感染している可能性が高い人が多いといえるので、感染拡大を測る目安となります
ということで、「2021年3月以降のPCR検査数、陽性者数及び陽性率」を週単位にまとめてみました
【北海道庁より】
週(2021年) | 検査数(人) | 陽性者数(人) | 陽性率(%) |
3.1~3.7 | 15,451 | 379 | 2.45 |
3.8~3.14 | 14,686 | 418 | 2.85 |
3.15~3.21 | 15,078 | 481 | 3.19 |
3.22~3.28 | 15,123 | 445 | 2.94 |
3.29~4.4 | 16,271 | 411 | 2.53 |
4.5~4.11 | 14,513 | 553 | 3.81 |
4.12~4.18 | 20,668 | 601 | 2.91 |
4.19~4.25 | 19,208 | 889 | 4.63 |
4.26~5.2 | 24,044 | 1,406 | 5.85 |
5.3~5.9 | 23,110 | 2,005 | 8.68 |
※ 陽性率が10%を超えると北海道の警戒ステージ「4」の判断材料となる
見た目でわかりやすくなるように、陽性者数と陽性率をグラフにすると

このようなグラフとなります
ここで注意したいのが、実際に感染した日から検査結果が出るまでには1週間~10日間程度のタイムラグがあるので、例えば直近の陽性者数はGW直前~GW前半あたりに感染したと推測される人数です
こうして比較してみるといかがでしょうか?
4月12日の週以降、陽性者数、陽性率ともに増加していますが、急激に伸びた陽性者数と比較して陽性率はそれほど伸びていないことがわかると思います
といっても、直近の陽性者は早くてもGW前半に感染した人だと推測されるので、GW後半の人の動きによってはさらに増加する可能性があるかもしれません
現時点では感染拡大に向かっているように見えますが、5月9日からまん延防止措置がスタートしたので、翌々週あたりの結果がポイントかなと思います
分析② PCR検査陽性者数と増加率
テレビや新聞などが絶対に取りあげない指標として「PCR検査陽性者の増加率」というものがあります
あらためて、テレビや新聞が毎日見せてくる「感染者数(PCR検査陽性者数)」の週単位での推移をご覧ください

これだけを見ると「感染が大きく拡大している」や、人によっては「感染爆発だ!」と思うのではないでしょうか
では、このデータに「PCR検査陽性者の増加率」を重ねてみましょう

【データ(北海道庁より)】
週 | 陽性者数(人) | 前週からの増加率(%) |
3.1~3.7 | 379 | 146.90 |
3.8~3.14 | 418 | 110.29 |
3.15~3.21 | 481 | 115.07 |
3.22~3.28 | 445 | 92.52 |
3.29~4.4 | 411 | 92.36 |
4.5~4.11 | 553 | 134.55 |
4.12~4.18 | 601 | 108.68 |
4.19~4.25 | 889 | 147.92 |
4.26~5.2 | 1,406 | 158.16 |
5.3~5.9 | 2,005 | 142.60 |
赤いグラフが前の週の陽性者数と比較した「PCR検査陽性者の増加率」です
こうしてみると、直近の陽性者数は2,005人と、前の週に比べて大幅に増加していますが、増加率としては減少しています
「感染爆発」の状況では、「陽性者数」と「増加率」が「ねずみ算的(1→2→4→8→16→32→64→128…)」に増えていきます
「増加率」で見てみると4月19日の週で約1.5倍に増加したので、その後に「感染爆発」の心配がありましたが、翌4月26日の週でほぼ横ばいになり、直近では減少に転じました
仮に次の週以降で増加率がさらに減少すれば、感染が収束に向かっているということになります
現時点(2021年5月10日時点)では感染が収束しているとは言えない状況ですが、少なくとも「感染爆発」には至っておらず、「緊急事態宣言」を出すにはまだ早い段階であるといえるのではないでしょうか
まとめ
今回は、テレビや新聞では取りあげないような「PCR検査陽性率」、「増加率」のデータを使って分析してみました
見解は人それぞれだと思いますが、私は5月9日からスタートした「まん延防止等重点措置」の様子を見る段階かなと思います
次の1週間分のデータがGW後半に感染した人になってくるはずなので、増加率が再度上昇する可能性がありますが、どうか減っていてほしいものです
感染拡大を判断するうえで特に重要なのは「感染者数(陽性者数)」ではなく「増加率」です
マスコミは、その日の「感染者数(陽性者数)」だけを強調しながら
という感じで必要以上に恐怖を煽ってきます
ですが、その日だけの感染者数を見て一喜一憂しながらマスコミの思うがままになるのではなく、横目に見ながら淡々と日々を過ごしていくしかないと思います
今後も毎週、当ブログで情報を更新していきますので、参考になれば幸いです
それではまた
※ マスコミが恐怖を煽り続けるには理由があります。詳しくはこちらの記事もご覧ください

