毎朝YouTubeでお金に関する知識などの有益な情報を配信している「両学長 リベラルアーツ大学」というチャンネルをご存じでしょうか?
高校生で起業し、ITビジネスと投資で20年間稼ぎ続けている「両学長」が、自身の経験や知識を活かして「自由な人をもっと増やす」という夢を叶えるために日々、お金に関する知識や自由になるための考え方などを発信されています
2019年4月のある日、私がYouTubeを見ていたときに偶然「あなたへのおすすめ」に動画が出てきたのを見て以来、私の価値観や人生が変わるきっかけとなった動画です
もしこの動画に出会っていなければお金に関する知識を得ずに搾取され続けて人生が終わっていたでしょうし、ついでに言えば脱サラやブログも始めてなかったくらい、よい意味で環境が激変しました
【両学長の動画を見て変わったこと】
1 サラリーマンを辞めてフリーランスで小さく起業
2 投資の勉強(投資診断士の資格取得、つみたてNISAの開始)
3 保険の見直し(医療保険解約、火災保険見直し、自動車保険をネット保険に切替え)
4 通信費の見直し(Y!mobile → 楽天UN-LIMITへ変更)
5 家賃の見直し(57,000円→ナシナシ36,000円の物件へ引っ越し)
6 IT環境の改善(デスクトップPC購入、マルチモニター化)
7 ブログの開始
8 YouTubeの開始
9 Twitterの開始
10 簿記の勉強
ザっと思いつくだけでもこれだけ変わり、細かいことも含めたらもっとたくさんあると思います
個人的には日本国民の全員に見ていただきたい動画だと思っているのですが、いろいろな事情で動画を見たくても見られない方がいると思います
そこで今回から
・通信環境が悪くて動画が視聴できない
・動画よりも文章でじっくり読みたい
・忙しくて動画を見ている時間がない
といった方に向けて、当ブログで日々の動画の内容を紹介していきたいと思います
最後に私の考えや過去の動画からオススメを1つご紹介します
目次
今回のテーマ ~コンビニ経営でお金持ちになれるのか?~
2020年10月14日(水)のテーマは
「コンビニ経営で誰でもお金持ちになれるのか?「厳しい5つの理由」を解説」
視聴者からの質問&両学長の結論
単刀直入にお聞きしますが
「コンビニ経営で、お金持ちになれると思いますか?」
脱サラして、フランチャイズでコンビニ経営をしたいと思っています
ネットで検索したところ、平均年収は700万を超えているという情報を見かけました
これが本当なら、私の会社員としての年収よりはるかに多いです
学長の考えを聞かせていただけると嬉しいです
コンビニ経営でお金持ちになるのは難しい
もちろん、コンビニ経営が事業である以上
上手に経営して成功する人もいれば
上手に経営できず失敗する人もいる
といったケースバイケースが大前提ですが、一般論としてはやはり「厳しい」というのが結論です
解説
今回のポイントは
① コンビニのフランチャイズの仕組み
② コンビニオーナーの年収計算イメージ
③ コンビニ経営でお金持ちになるのが難しい5つの理由
の3つですが、解説内容は「唯一絶対」ではないことを頭に入れながらご覧ください
① コンビニのフランチャイズの仕組み
例えば「コンビニ経営をやってみたい」と考えたとします
しかし・・・
という障害があるので「ビジネスとして成功する見込み」がありません
そこで登場するのが「セブンイレブン」などの大手コンビニです
大手コンビニが
と誘ってきます
これが「フランチャイズ・ビジネス」です

【出典:フランチャイズ比較.net】
このように、コンビニオーナーは本部から様々な協力を受けて商売し、儲けた利益の数十%を「ロイヤリティ」として本部に支払います
これが「フランチャイズ・ビジネス」の基本的な仕組みです
コンビニ経営がうまくいけばいくほど
オーナーは儲かり
本部もロイヤリティで儲かる
となるので、パッと見では対等な立場での「Win-Win」のビジネスモデルに見えます
しかし、その実態は「主従関係」で、もちろん
主:本部
従:コンビニオーナー
の関係となっており「本部」の力があまりに強すぎる構造のため、フランチャイズでお金持ちになれるのは
コンビニオーナー
本部
です
ここをしっかり理解しておかないと地獄を見ることになります
② コンビニオーナーの年収計算イメージ
数字がたくさん出てきますが非常に重要なポイントなので、理解しておかないとカモにされます
【収入】
・1ヵ月の売上:1,700万円(大手コンビニの平均日販50~60万円から仮定)
【支出】
・商品の仕入代金:1,200万円(売上の約70%)
→ 1,700万円(売上)- 1,200万円(仕入)= 500万円が粗利(あらり)
・本部へのロイヤリティ:275万円(500万円×55%)
→ 本部に土地や建物を用意してもらった場合の率を想定
・店舗運営費:170万円(売上の10%程度)
→ アルバイトの人件費、廃棄コスト、雑費など
【月収】
55万円(1,700万円ー1,200万円ー275万円ー170万円)
→ 55万円×12月=年収600万円(ここから税金や社会保険料などが引かれる)
「平均日販=オーナーの月収」といわれるそうですが、それを表すような結果でした
もちろん
立地によって日販が違ったり
仕入れの原価率が違ったり
ロイヤリティ率が違ったり
店舗運営費が違ったり
するので、年収はオーナーによってマチマチになります
例えば、もともと「土地と建物」を持っているオーナーは本部に支払うロイヤリティ率が下がるので、手元に残る利益が多くなります
その他にも
資本力
本部との交渉力
店舗運営のマネジメントスキル
といったものの有無でも年収が変わってきます
特に
よい店長を見つける
バイトを上手に育てる
といった人材面のスキルは収益面、オーナー自身の働き方の面でも非常に重要な要素となっています
③ コンビニ経営でお金持ちになるのが難しい5つの理由
・コンビニオーナーは「働きづめ」になることが多いため、たとえ年収が600万円であっても時間単価が非常に低い
・とある調査報告では、コンビニオーナーの平均休暇日数は驚愕の「月1.8日」
・「時給換算すると、バイトよりも自給が低い」と嘆いているオーナーもいる
・コンビニ経営の多くは家族運営で成り立っており、もし夫婦で12時間交代で働いていたとすると、年収は夫婦2人分の金額ということになる
・理由①で述べたとおり、コンビニオーナーは「超長時間労働」なので身体を壊しやすい
・実際にセブンイレブンでは[60歳以上の人][身体の悪い人]とはフランチャイズ契約をしないそう
→「深夜に働いてもらうこともあるから、強靭な肉体を持ってないとダメ」というのが理由とのこと
・身体を壊しやすい環境で、安全に長く働き続けるのは難しい
・コンビニフランチャイズの実態は
「強い本部」と「弱いオーナー」の主従関係
・コンビニ”経営”とは名ばかりで、現実には「本部の意向」に逆らった経営はできない
(「どこの本部か」「どんな契約か」にもよるが)
・自分の名前でお店を経営する場合と比べて、経営の裁量が小さくなる
→ 本部の意思に逆らうと「フランチャイズ契約の解除」を迫られる
・コンビニ経営者のなかには「名ばかり経営者」になってしまっている人もいる
→ 雇用契約を結んでいない会社員と同じ
→「自己責任」という名目でリスクは押し付けられ、リターンの大半は本部がもっていく
・起業するときには「撤退」のことを考えておくことが非常に大切
[商売の鉄則]
小さく始めて
うまくいったら大きく育てて
失敗したらとっとと撤退する
→ 撤退が遅れれば遅れるほど再起不能のダメージを受けることになる
・コンビニのフランチャイズ契約は15年のような長期契約となっており、もし途中でヤメたら数百万円規模の違約金が発生する
・フランチャイズを募集している各コンビニは
「自己資金100~300万円で開業できます!」
と言っているが、開店時の商品代は本部が立て替えている(→ 借金と同じ)
・つまり、途中で撤退すると自己資金を失うだけでは済まされず
「借金」と「違約金」でクビが回らなくなる
・一度始めてしまったら簡単には撤退できないにもかかわらず、「うまくいかないとき」の自由裁量がない(→ 打開策が自由にうてない)
コンビニの売上は、オーナーが自由にできるものではない
・典型的なフランチャイズ契約では
① いったん売上を全額本部へ送金する
② 本部の計算で「仕入れ代金」「ロイヤリティ」を控除
③ 残った金額がオーナーの元へ
という仕組みとなっている
・もしオーナーの取り分がたくさんあったとしても
「自由に引き出せるのは30万円まで」
などの制限をかけられる場合もある
→ 親におこづかいを管理されている子供のようなもの
・本部側としては
オーナーが面倒な経理処理から解放される
しっかり資金管理できるようになる
などのメリットがあると言っているが
「財布を握られた経営」なんてありえない
総評
・フランチャイズの仕組みが「しっかりしている」からこそ、コンビニの店舗数や売上が右肩上がりで増え続けてきたことは事実
・もし
本部の一人勝ちで
加盟者(コンビニオーナー)がまったく儲からない
という構図なら、新しい参入者はいないはず
・新規参入者がいるということは、参入者側にもメリットがあるということ
・そういう意味では
「コンビニオーナーが食べていけるレベル」なのは間違いないと思う
・だが、「お金持ちになれるかどうか?」という視点からみると「期待できない」
→ 本部にお金を管理されているから
まとめ
コンビニ経営で生活はできるがお金持ちになるのは難しい
① コンビニのフランチャイズの仕組み
「本部」が「加盟店」にブランドやノウハウを提供し
「加盟店」は「本部」にロイヤリティを支払う
② コンビニオーナーの年収計算イメージ
【収入】
・月の売上:1,700万円(コンビニの平均月販は50~60万円)
【支出】
・商品仕入代(原価):1,200万円(売上の約70%)
・ロイヤリティ:275万円(粗利の55%)
・店舗運営費:170万円(売上の約10%)
【差引(月収)】
55万円(1,700-1,200-275-170万円)
③ コンビニ経営でお金持ちになるのが難しい5つの理由
・時間単価が低い
・身体を壊しやすい
・経営裁量が小さく、本部有利な契約内容
・撤退しにくい
・本部にサイフを握られている
→ どれも致命的な要素
・フランチャイズ関連でトラブルが多いのも事実(訴訟になった事例も少なくない)
・24時間コンビニを便利に使える背景には
本部の人たちが長年かけて作り上げた合理的なシステムと
コンビニオーナーの血のにじむような苦労
がある
そういったなかで「コンビニオーナーはお金持ちになりにくい」という情報発信をするのは気が引ける部分もあるが、質問が多いので本音で回答した
おわりに
私はコンビニを経営したことはないですが、母親が長年セブンイレブンで働いていてオーナーとも仲良しなので裏話は聞いたことがあります
両学長が解説していた内容は、母親経由で聞いた話とほとんど同じでした
とにかく本部からの注文がうるさいそうです
新商品が出れば売れそうか否かにかかわらず強制的に仕入をさせられ、食品の値引き販売もできないので毎日大量の廃棄が出るのが1番の悩みとのことでした
そのオーナーは土地と建物が自己所有なので、ロイヤリティを支払ってもそこそこ手元には残るそうですが、もし本部から借りていたとしたら生活はできなかっただろうと言っていたそうです
動画で両学長も言っていましたが、フランチャイズ契約というのは加盟者側からみれば「自営業」と「雇用契約」の悪いとこ取りをしたような形態のように感じます
開業資金を大量に持ち、コンビニを経営してみたいという熱い思いがあれば話は別だと思いますが、ギリギリの開業資金で興味本位に手を出すのは非常にリスクが高い事業だと思います
なにより「在庫を持つ商売」というのは本当に難しく、うまく売れないときには精神的なストレスが溜まります
一時期、両学長の動画を参考に「せどり」をしていたことがありますが、在庫がなかなか減らなかったときは本当にストレスが溜まり、自分には合わない商売だと思って撤退しました
小さく始めれば撤退することも簡単だしダメージもそれほど受けないので、どんどん次のことにチャレンジしていけますが、コンビニ経営はそうはいきません
甘い誘惑の裏には必ず大きなリスクが隠されているので、あらためてそれを認識できる内容だったと思います
最後に、私が最初に出会った両学長の動画をご紹介して終わります
両学長のデビュー動画だと思うのですが、今とはぜんぜん違うテンションにたぶんビックリすると思います
自身のプロフィールを8分くらいで紹介している動画なので、視聴できる環境でしたらぜひご覧ください
それではまた